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■ 事業を継承する(2)

顧客名簿が立体的?

顧客名簿を立体的にするというのは、紙を折って鶴でも折るのか?と不審に思われたでしょうね。

これはあくまでも比喩ですので、顧客名簿を立体的に感じられるかというお話です。

顧客名簿とは、人や会社の名前や住所が、ずらりと並んでいます。
この一人一人のお客様を開拓するために、現在の経営者である父親は苦労を重ねてきたわけです。
すると、その名簿に書かれた人たちや企業などにはそれなりの因果関係があり、それ自体が、名簿に書かれた人たちとのコミュニケーション上でもっとも必要な情報だったりします。

名簿を引き継いでも、名刺の束を受け取ったのと同じで、一番肝心な、それぞれの関係情報は、どうしても名簿の中に書いていくには限界があり、後継者には見えてこない情報、つまりは記憶情報でしかありません。

先代の影響力はいつまで保てるか?

事業を次の代に引き継ぐ時に、自分を懇意にしてくださっている方々が、息子にも同じように接してくれるだろうか、息子は自分の築いた人脈を大事に育て上げていけるだろうかと 引き継ぐ父親の立場としては非常に心配なところですね。

また、後継者である息子も、父親の人脈がそのまま使えると思って代替わりしてはみたものの、相手がまともに対応してくれたのは先代が一緒にいてくれたからというのが後になって分り、またゼロからのスタートになってしまうとこぼしている人もいました。
 
一般の会社も、所長や支店長の人脈が分ればトップセールスが出来るので、営業攻略したい企業に、もし人脈があればわざわざ受付から順番に上がって行くことなく、決済権のある人にいち早くたどり着けます。
 
事業継承も同じように、先代の影響力が大きいうちにどんどん深いつながりを自分なりに築いて、後押しをしてくださる方を増やしていくと随分楽に継承が出来るようです。

次の世代に託す者と引き継がれる者、それぞれの思惑はあるでしょうが、託す側の頭の中にある文書化しにくい人脈情報を、引き継ぐ側により多くの正確な形で残る資料として引継ぐことが出来れば、事業継承の大きなハードルの一つを乗り越えやすいものにすることは可能です。

頭の中に記憶するしかなかった人脈のつながり。

一体どうやって引き継げる形にするのでしょう。